ドローンの動力源、リポバッテリーを知る

ドローンの動力源、リポバッテリーを知る

バッテリーはドローンが飛行するための動力源です。飛行するドローンに搭載するためにバッテリーは小型かつ大容量、高出力である必要があります。そこでドローン用のバッテリーとしてリチウムイオンポリマー二次電池が主に使用されています。このバッテリーは通称リポバッテリーと呼ばれています。

二次電池とは、使用した後充電して再使用が可能な電池のことです

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リポバッテリーの性能の見方

リポバッテリーの仕様は以下の項目から表されます。

  • 容量(mAh)
  • セル数
  • 放電率(C)

リポバッテリーについて理解を深めるために、これらの項目をひとつずつ見ていきましょう。

 

容量(単位:mAh、読み:ミリアンペアアワー)

容量は1時間流すことのできる電流値によって表されます。2000mAの電流を1時間流すことができる電池の容量は2000mAhとなります。

容量は電気量(単位:C、読み:クーロン)で、電流(単位:A、読み:アンペア)というのは時間当たりの電荷の移動量(C/s)の次元なので、容量は電流と時間の積で表せる。

放電率のCはクーロンとは別物なので注意!

 

セル数

リポバッテリーを分解してみると、銀色の袋がいくつか入っていることが確認できます。この袋がひとつの電池になっており、この袋をリポバッテリーの「セル(cell)」といいます。リポバッテリーの内部ではこのセルがいくつか直列に接続されています。

直列に接続した電池の個数をセル数といい、セル数が2ならば2S、3であれば3Sといったふうに表記されます。リポバッテリー1Sの電圧は3.7Vでセル数だけ直列に繋ぐので、放電電圧は2Sで7.4V、3Sで11.1Vとなります。セル数が多いほど電圧は高くなりますが、その分大きく重くなるので、機体にあったセル数の電池を使う必要があります。

 

放電率(単位:C)

電池の放電電流や充電電流の許容量を表すのに、容量に対する電流の割合を用います。これが放電率(単位:C)です。1Cとは容量を1時間で消費しきる電流が許容量であることを表します。容量が2000mAhで20Cのリポバッテリーであれば、2000×20=40000で40000mA=40Aが定格電流ということになります。

定格を超えた電流で使用し続けるとバッテリー内部で可燃性ガスが発生し、バッテリーの袋が膨張します。そのような状態になったバッテリーは破裂や炎上の恐れがあるので廃棄してください。

 

 

リポバッテリーの構造上の利点と欠点

リポバッテリーは通常のリチウムイオン電池の電解質を高分子ポリマーを用いてゲル化させたもので、基本的な構造や充放電時の化学反応は同一です。

利点

電解質に高分子ポリマーを用いたことより液漏れの危険を防ぎ安定性を高めています。さらに外装をアルミラミネートにすることで、軽量かつ形状を薄くすることができるので、モバイル機器のバッテリーにも適しています。

欠点

外装をアルミラミネートにしているため軽量ですが、その反面衝撃に弱いので、強い衝撃が加わると内部で短絡を起こす可能性があります。リポバッテリーを短絡(ショート)させると、出火や爆発の危険もあるので注意が必要です。

 

取り扱い上の注意

リポバッテリーは強力な動力源である反面、取り扱いを間違えると寿命が著しく低下したり発火したりするので、いくらかの注意が必要です。主に注意すべき事項としては以下のものがあります。

  • 過電流
  • 過充電
  • 過放電

過電流は上述の定格電流を超えるような電流で使用することを指します。ここでは過充電と過放電について見ていきましょう。

過充電

リポバッテリーは充電量によって電圧が変化します。フル充電では電圧が高く、電池残量が少なくなってくると電圧が低下する、といった具合です。リポバッテリーは各セルが3.0~4.2Vの範囲となるように使用します。

充電には専用の充電器を使用します。セルの電圧が4.2Vになった時点で定電圧で充電し、充電電流が小さくなったところで充電完了です。これは専用の充電器でリポバッテリー充電モードに設定すれば充電器が自動で管理してくれます。

ただし充電器のモード設定の選択を誤ると、4.2Vを超えて過充電となりガスの発生による破裂、発火の原因になります。

過放電

リポバッテリーを使用して電気を消費し、3.0Vを下回ってもなお使用し続けるとそのリポバッテリーは過放電状態となります。過放電状態となったバッテリーは最悪の場合充電ができなくなり使用不可な状態になります。そうなればもうそのバッテリーは廃棄するしかありません。

リポバッテリーは常温では電圧3.5Vくらいから電圧が急激に低下し始めるため、電圧が3.6V程度になった時点で使用をやめることが望ましいとされています。微小電流が流れることがあるため、使用後はコネクタを外した方がいいでしょう。

 

 

充電方法

リポバッテリーの充電には専用の充電器を使用します。充電器の選択画面から充電するバッテリーの種類を選択できるので、リポバッテリーを選択します。

セル数が2S以上のリポバッテリーは放電と充電を繰り返すうちに、各セルの電池容量が不均等になることがあります。その状態ですべてのセルを一括して充電すると、過充電になってしまうセルが発生する恐れがありますが、充電の際にバランス充電という項目を選択することでこの問題は回避できます。

充電器の選択画面でリポバッテリーを選択し、さらにバランス充電モードで充電する

 

 

保管方法

充電容量が50~60%の範囲で保管するのが望ましいとされています。バッテリ―の類は化学変化によって電気エネルギーを取り出しているので、高温では反応が促進され電圧が上昇します。このためフル充電の状態で保管すると過充電となる危険があります。注意しましょう。

フル充電の状態で保管すると、過充電になる恐れがあるので注意

 

廃棄方法

外観が膨らんだバッテリーは、内部でガスが発生しており危険なので使用せずに廃棄しましょう。リポバッテリーはゴミとして処分する前に完全に放電させる必要があります。バッテリーは1週間ほど塩水に浸けることで完全に放電させることができます。放電が終わった後は、各自治体の電池のゴミ処分ルールに従い処分してください。

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