ドローンを操縦しよう!送信機(プロポ)と受信機の原理と選び方

ドローンを操縦しよう!送信機(プロポ)と受信機の原理と選び方

プロポは無線操縦の模型を操作する送信機の総称として使われる言葉です。スティックの操作量と出力の指令値が比例(protional)していることが語源となっています。ちなみに英語圏ではプロポといっても通じないらしいので注意してください。英語では普通にトランスミッタ(transmitter)というそうです。

この記事ではプロポと受信機の仕組みや原理について解説いきます。細かい知識ですが、知っておけば自分でプロポを選ぶ時の助けになるとおもいます。

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送受信システムの構成

プロポによる送受信システムは大きく分けて以下の3つの要素から成り立っています。

プロポ本体(送信機)

操縦者が操作を入力するインターフェースです。プロポのスティックを動かすと、操作に対応した各チャンネルの信号が発生するので、これをディジタル信号へと変換(符号化)してから送信モジュールへと送ります。

ドローンの場合にはスティックの操作量が各モータの速度指令となっていて、高度の上下(スロットル)、前後の移動(ピッチ)、左右への移動(ロール)、方向転換(ヨー)の操作ができます。

 

送信モジュール

プロポ本体で生成された信号(ディジタル)を受け取って、それを送信用の2.4Ghz帯の電波にのせてアンテナから放射します。送信モジュールはプロポ本体と一体型のものと、取り外して交換できる交換型のものがあります。

国内のメーカのプロポセットを購入する場合は、送信モジュールはプロポ本体に付属しています。海外製のプロポを購入するときは注意して見てください。

 

受信機

送信モジュールから送信された電波をアンテナで受信して、各チャンネルの信号として振り分けてからフライトコントローラへと伝えるのが受信機です。受信機は送信モジュールに対応したものでなければ、正しく信号を受信することができません。

国内のメーカのプロポセットを購入する場合は、送信モジュールに対応した受信機が付属しています。プロポ本体を一台、受信機を複数持っていれば受信機をいちいち付け替えずとも複数台のドローンを操作できるので、受信機をいくつか買っておくのもよいでしょう。その場合は使用する送信モジュールに対応していることを確認してから購入してください。

 

 

注意すべき電波法について

law

空中を飛行するドローンを地上から操作するには、電波を用いて信号をドローンへと届ける必要があります。しかしながら電波の使用は法律によって制限がかけられており、扱いには注意が必要です。

現在の技術で使用できる周波数帯域には限りがあり、国や世界規模で協調をとって用途ごとに使用周波数が割り当てられている。混信を防ぐために法律で電波の使用に制限をかけている。

ドローンの操作に使われる電波の周波数帯はおもに2.4GHz帯で、無線局免許不要で使用できる送信電力は10mW/MHzまでと法律で定められています。送受信機を購入する際は必ず技適マークのついたものを選択しましょう。海外製の商品を購入する場合は注意が必要です。

技適マーク

技適マーク:技適マークは、電波法令で定めている技術基準に適合している無線機であることを証明するマークで、個々の無線機に付けられています

 

プロポで使われる通信

communication

ドローンの操縦に際して、操縦者のプロポでの操作が機体へと伝わるまでには2段階の通信のプロセスがあります。1段階目は送信モジュールから受信機までの電波による通信。2段階目は受信機からフライトコントローラまでの有線による通信です。この2つの通信にはそれぞれいくつかの通信方式があります。

 

送信モジュール-受信機間の通信方式

2.4Ghz帯で使用するプロポは基本的に、スペクトラム拡散方式という手法により、無線免許なしで使用できる2.4Ghz帯(2.400GHz~2.497Ghz)の周波数帯域に信号を分散させてから、送信機から受信機へと信号を伝送しています。

スペクトラム拡散では信号を広帯域に分散させる際に、拡散符号と呼ばれる一種の暗号を用いています。送信側が決めた拡散符号を受信機側が知っていなければ通信ができないので、同一周波数帯域の他の通信信号による妨害に強く、また他に対しても妨害を与えないという利点があります。

スペクトラム拡散変調に用いる手法によって、通信方式にはいくつかの規格があるため、2.4GHz帯の送信機と受信機であっても使える組み合わせと使えない組み合わせが存在します。

例として、フタバで使われている空用の通信方式を表としてまとめました。表のテレメトリー機能とは、後述する送信機から受信機への一方通行の通信ではなく、受信機からプロポへと通信を行う機能です。

FHSS方式とFASST方式は互換性がないので注意が必要です。

 

受信機-FC間の通信形式

FCとは:フライトコントローラの略

受信機で受信した信号は、有線での通信によってFCへと送られます。このとき、受信機から送られてくる信号はFCが理解できる形式でなければいけません。自分の持っているFCがどの通信方式に対応しているのか確認しておきましょう。ここでは代表的な通信形式について説明します。

PWM(Pulse Width Modulation)

パルス幅変調のことで、パルス信号の幅を情報として変化させることでFCへと信号を伝達します。最も基本的な通信方式で、チャンネルの数だけケーブルが必要になるので配線が煩雑になります。ドローンの制作においてはあまりお勧めできる方法ではありません。

 

PPM(Pulse Position Modulation)

パルス位置変調のことです。PWMのパルス幅に相当する情報をパルスの間隔で伝送します。8ch分のPWM信号をまとめて送信できるので、PWMに比べて配線を単純化することができます。PWMの信号をPPM信号に変換するには専用のコンバータを使用します。

受信機がPPMに対応している場合はコンバータも必要ありません。

 

S.BUS

PWM、PPMがアナログの通信方式であったのに対して、S.BUSはディジタル信号です。つまり各チャンネルの信号を1と0のディジタル信号としてFCへと伝送します。この方式ならば、受信機とFC間のケーブルはS.BUS用の1本のみでよく、配線が単純になります。さらに遅延も少ないので、受信機-FC間の接続はS.BUSが最もオススメです。

 

 

プロポの選びのポイント

高価なプロポはチャンネル数が多く、機能も非常に充実しています。しかし、そのすべての機能がドローンを初めて飛ばす初心者の人に必要なわけではありません。そこで、初心者がプロポを選ぶ際にチェックすべき項目と機能を以下にまとめました。

チャンネル(ch)数

プロポは各操作に対して、受信機との間にチャンネル(ch)を割り当てる必要があります。単に飛行するだけであれば、上述のスロットル、ピッチ、ロール、ヨーの4チャンネルあれば可能です。

しかし、ドローンの位置ホールド機能や自動で手元まで帰還させるゴーホーム機能を使うならば、追加でいくつかのチャンネルが必要になります。飛行とは関係のない空撮用のカメラのシャッターをチャンネルに割り当てて使用することもあります。そのため、ドローン用のプロポであれば6チャンネル以上、できれば10チャンネルくらいのものが望ましいでしょう。

 

テレメトリー機能(双方向通信)

プロポの中には送信機から受信機へと一方的に信号を送るだけでなく、受信機から機体の各情報を受け取ってプロポの画面に表示できるものがあります。これをテレメトリー機能といいます。

テレメトリー機能を備えた受信機は接続しているバッテリの情報をプロポに表示することができます。また、機体に各種テレメトリーセンサを搭載することで機体の各情報(高度、速度、モータの回転数、温度など)をプロポで受け取ることができるようになります。(対応機種のみ)

特にバッテリ残量を知ることは墜落のリスクを避けるために非常に重要です。バッテリの電圧低下を知らせてくれるアラーム機能がある送受信機を使うと、より安全なドローンの運用が可能です。

 

S.BUSまたはPPM

受信機周りの配線を簡素化するために、受信機はS.BUS機能に対応したものがよいでしょう。PPMでもよいのですが、S.BUSの方が遅延にも強くよりおすすめです。

操縦者がプロポで操作してから、実際に機体が動作するまでの時間の遅れを遅延といいます。空撮などの目的でドローンを使用する場合は多少の遅延は気になりませんが、レースドローンのように高速で移動する機体の場合、PPMの僅かな遅延の間にドローンは数十cmから1m程度移動します。

このような事実を踏まえれば、なるべく遅延の少ない通信システムを使うのがよいでしょう。

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