もとは軍事用だった?ドローンの起源と歴史

もとは軍事用だった?ドローンの起源と歴史

ドローンは現在ではホビー用や産業用として多くの人に認知されていますが、もともとは軍事用の無人航空機(UAV)として開発されたものでした。

だからといって、ドローンが忌むべきものであるということはありません。軍用に開発され、その後世界中で平和的に、暮らしを豊かにしてくれている技術は数多くあり、珍しいことではないからです。

今回はドローンがどのような歴史を経て、一般に普及していったのかを見ていきましょう。

まずドローンとは何か?

ドローン誕生の歴史について語る前に、まずドローンという言葉の定義から確認しておきましょう。ドローンという言葉には現在のところ明確な定義はありません。

ドローンという言葉が誕生したばかりの頃は単に無人航空機を指して使われていましたが、近年では特に自律飛行機能を備えた無人航空機を指して使われることが多いようです。

”ドローン”という名前の由来は?

「Drone」という言葉には英語で「オス蜂」という意味があります。

これは、第2次世界大戦前にイギリスで使用されていた航空機DH.82 タイガー・モス を無線飛行できるよう改造したものに「Queen Bee」という名前をつけて、戦闘機の射撃訓練の的として利用していたことに由来しているといわれています。

イギリス軍のQueen Beeを用いた軍事演習を見学したアメリカ合衆国閣僚が自国で同様の無人航空機を開発させ、その無人航空機をQueen BeeにちなんでDroneと名付けたというわけです。

このころは自律飛行制御などの機能はなかったので、単に無人航空機としてのドローンということになります。

 

軍事用としてのドローン

ドローンという無人航空機の概念が確立されると、軍事用途でより高度な任務を遂行させるために研究開発がすすめられていきました。

とはいえ、ドローンが偵察などの高度な任務をこなせるようになったのは割と最近のことで、半導体素子の性能向上や無線通信技術の発達により、ようやく実用的なレベルまで到達しました。

センサー類の発達や、センサーによって得た情報を処理するプロセッサーの能力が向上したことで、ドローンは単に無人で空を飛ぶだけの存在から、空からの偵察や攻撃を行う無人戦闘機としての役割をこなせるほどに進化しました。

軍用のドローンは地上誘導ステーションからパイロットとセンサー員の2名によって遠隔操縦され、目標地まで飛行し偵察・攻撃を行います。

 

現在運用されている軍用ドローン

軍事用としてもっとも有名なドローンはMQ-1プレデターとMQ-9リーパーでしょう。これらのドローンはアメリカ、イギリス、イタリアなどで採用されていて、偵察や対地攻撃作戦において利用されます。ちなみにプレデターとは捕食者、リーパーとは死神という意味です。

 

プレデターは1999年から偵察機として初めて運用された後、武器を搭載した武装無人機へと改造され実戦へ投入されました。また、アメリカ軍のプレデターは中東などの戦地において偵察や空爆、対地攻撃などに利用されました。

MQ-9リーパーは、原型であるMQ-1プレデターよりも大型で航続距離が長く、偵察能力や攻撃能力を向上させた機体です。アメリカ軍はMQ-1の運用を停止し、2018年にはすべてMQ-9に置き換える方針のようです。

 

ホビー用としての一般への普及

ドローンがホビー用として世間に認知されたのは2010年で、フランスのParrot社がAR Droneを発売したことがきっかけになりました。

スマホに専用アプリをダウンロードしてwi-fi経由でドローンを操作するといった現在でも利用されているシステムはこのとき生まれたものです。

そして2012年には中国でDJI社が現在のドローンの代名詞ともいえるPhantomシリーズを発売しました。DJI社はその後も次々と新機種を展開していき、ドローン業界の王者として君臨するに至りました。

 

まとめ

軍事用としてのドローンの由来と、歴史について簡単に解説させて頂きました。ドローンがもとは軍用だったという話は有名なので知っていた方も多いのではないでしょうか。

ドローンは現在でも発展を続け、産業用・ホビー用ともに活躍の場を広げています。ドローンの性能向上は今後も続き、どれに伴ってドローン市場は今後ますます拡大していくことが予想されます。

もとは軍用であったインターネットが現在私たちの生活に不可欠な存在になったのと同様に、ドローンも将来的に私たちの日常に溶け込むほど普及するかもしれません。

筆者はそんな社会が到来することを楽しみに待っています。

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