就活で有利にはたらく電気系の資格まとめ

就活で有利にはたらく電気系の資格まとめ

皆さんこんにちは。電気専攻の大学院生とことんです。今回は僕の専攻と関連の深い電気系の資格についてお話していこうと思います。

私が電気電子工学科をおすすめする理由としても挙げましたが、電気というものはエネルギーとしても情報伝達手段としても非常に優れた特性を持っており、現代では一般家庭から産業用まで広く使われています。しかし電気は扱いが非常に難しく場合によっては感電死の危険性もあるため、取り扱いには高度な専門知識を必要とします。そのため専門の資格を持っていなければ電気を扱う業務には携わることができません。以上の理由から電気系の資格保持者は社会的に高い需要があります。就職活動をするにあたって電気系の資格は非常に心強い武器となるでしょう。

とはいえ電気系の資格はそこそこ数が多いため、どれを取るべきかわからないという人もいると思います。というわけで今回は電気電子工学専攻の僕がおすすめする電気系の資格を紹介していこうと思います。

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電気主任技術者(電験)

電気系の資格で最もメジャーだと思われる資格のひとつ、電気主任技術者です。ちなみに略称は電験。

電気主任技術者は、事業用電気設備の保安監督をするために必要な資格です。扱える電圧によって一種から三種まで分けられており、一種が最もレベルが高くすべての事業用電気工作物を取り扱うことができます。ちなみに二種は17万V未満で、三種は5万V未満です。

電気主任技術者の資格取得は試験に合格して取得する方法と、試験を受けずに認定によって取得する方法の2種類があります。

試験による資格取得

試験で取るならまず三種からですね。三種は理論、電力、機械、法規の4科目があり、そのすべてで6割以上の得点をとれば合格になります。三種でも相当な難易度で平成30年度の合格率は9.1%でした。電験の試験が難しいのは周知の事実なので受験者もそれなりのレベルのはずですが、それでも1割を切っているあたりが試験の難しさを表しています。幸い科目合格という制度があるので、何回かに分けて4科目合格を目指すことができます。ただし科目合格の有効期間は3年間なので、その間にすべての科目に合格する必要があります。

認定による資格取得

認定によって資格を得る方法は、国によって定められた認定校で大学等で指定された単位を取得して卒業した後、職務経験を積むことで電気主任技術者として認定を受けます。私の通う大学内部では電気主任技術者の試験を受ける人の話はあまり聞きません。しかし認定を得るために指定単位の取得に励んでいる人は結構います。大体学科の1割くらいです。ちなみに私もこの指定単位は取りました。

就職について

どちらの方法で取得してもできる業務は同じですが、試験で取得した方がその難しさを知っている人から尊敬されるそうです。「この資格を持っていれば食いっぱぐれることはない」、と指定単位の講義のひとつを受け持った講師が言っていました。あと資格手当がつくのがおいしいらしい。

電気系の会社ならばどこでも電気主任技術者の試験の難しさは知っているので、この資格を持っていれば電力や電気機械についての知識を持っていることを評価されて就職活動においてプラスにはたらくことは間違いありません。ビルメンテナンス等の求人のほか、メーカー等でエンジニアとしての仕事もあります。様々なスキルが身につきそうなのでエンジニアの方がいいかなと個人的には思います。

 

電気工事士

電気工事士は自家用電気工作物と一般用電気工作物の工事をするための資格です。電気工作物というと分かり辛いですが、一般住宅や店、工場などの電気設備のことを指す言葉です。第一種電気工事士と第二種電気工事士があり、第一種の方が上位の資格となっています。第二種では一般住宅や小さな店舗の電気工事しかできませんが、第一種では500kW未満の受電設備なら工事可能になります。

第二種電気工事士は学科試験と技能試験の両方に合格することで取得できます。こちらは工業高校などで取る人も結構多いのではないでしょうか。第一種の方は、試験合格に加えて電気工事の実務経験が5年必要になるので、働きながら取得を目指していきます。

聞き込みをしてみたところ、私の大学では学内でこの資格を持っている人はあまりいないようです。今のところ知り合いで持っている人は高専出身と資格マニアの2種類ですね。

鉄道会社に就職した友人は面接のときに、面接官に「就職後に第二種電気工事士の資格を取ってもらいます」と言われたそうなので、就職後必要になるような職種であれば就活時にすでに持っていれば有利になるかもしれません。

 

通信系資格

就活用に取得する資格としてはあまりメジャーではありませんが、通信系の資格というものもあります。電気系という感じはあまりしないかもしれませんが、通信も電気電子工学の分野なので言及することにしました。

実は無線通信は非常に厳しく使用が制限されており、それに伴い通信系の資格は非常に細かく用途が分かれていて種類も多くなっています。なかには就職を有利にするくらいの気持ちで取るにはレベルが高すぎる資格も多くあります。無線系の趣味を持つ人以外は取る機会はあまりないでしょう。

敢えて取るなら第一級陸上特殊無線技士あたりでしょうか。この資格は陸上の無線局で500W以下の無線設備で30MHz以上の周波数を使用するものの技術操作が許可されます。同じ大学の友人(電気電子工学科)の話によるとそんなに難しくなかったそうなので就活用に狙ってみてもいいかもしれません。(その友人は資格免許証がカッコいいからという理由で取得していました)

通信業界は第5世代移動通信システム、通称5Gが2020年をめどに実用化が進んでいるということで盛り上がっています。それに伴い通信局が今後増加していくことが予想されるので、通信系の資格保持者はますます需要が高まるでしょう。

 

IT系資格

電気系の資格ではありませんが、電気系の学生が就職するメーカーの技術職では基本的にIT系の能力を必要とするため、IT系の資格も就活での評価対象になります。私の研究室では、就活が始まっている修士1年の先輩の3人が基本情報技術者を取っていました。(記事執筆時2019年2月)

基本情報技術者の上位資格として応用情報技術者という資格もありますが、こちらは難易度が段違いに高いため就活目的で取得するという話は電気系では聞きません。情報専攻の人ならば狙えるかもしれませんね。

 

まとめ

就職に有利に働くとされる電気系資格で、資格取得が現実的なものをあげてみました。知っている資格もあったのではないでしょうか。

最近は資格不要論なんてのもありますし、実際就活において資格を持ってさえいれば安心だという考え方は危険だと思います。しかし自分の知識がきちんとした形で相手に示せることは間違いなくメリットですし、自信にもつながると思うので僕は学生のうちに取っておくのはありかなと思います。

私は通信系の研究室の所属なのですが、電力会社への就職も視野に入れているので第三種電気主任技術者の資格を取ろうかと考えています。やっぱりインフラは安定していそうで魅力的ですよね。もうしばらくすれば管理人も就活に向けて行動する時期なので、いろいろ調べてみようと思います。役に立ちそうな情報があったら記事にして発信していく予定です。

それでは今回はここまでにします。それでは!

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