高校生までは英語は文系科目だと考える人が多いと思います。というのも大学受験の受験科目において文系学部の方が英語の配点のウェートが大きいからです。
一方で理系学部では数学や理科科目の方が配点が大きいので、英語が苦手な人でもそこまで不利ではありません。実際、工学部には英語が苦手だが、数学や物理が得意なので受験に合格できたという人は結構います。私もそうです。
しかしながら、大学入学以降は理系だから工学系だからといって英語をおろそかにすることは許されません。工学部でも英語は必須の能力であり、研究でも就活でも間違いなく必要になります。
今回は工学部に英語が必要な理由と、具体的に必要な英語力のレベル、求められるTOEICの点数について見ていきましょう。
大学・大学院での研究で英語は必須
大学の研究生活でも英語は必要な能力のひとつです。
研究室に配属されると、受験で必要だったリスニングとリーディングだけでなく、英語で自分の意見を発信していくためのスピーキングやライティングの能力も必要になります。
まず科学技術の研究においては、先行研究を調べるために論文を読む機会が多くあります。論文は普通英語で書かれているため、それを読むためには英語のリーディング能力が必要になります。
電子版の論文であればグーグル翻訳に任せればある程度の内容を把握することはできますが、専門用語や特殊な言い回しの影響で一部意味不明な表現になるところがあるので、できれば自分で読めるに越したことはないでしょう。
またグーグル翻訳に丸投げした内容をもとにプレゼン資料を作成すると、教授に突っ込まれたとき何も答えることができないことがあります。(経験談)
グーグル翻訳を使うにしても、元の英語の論文にも目を通しておきましょう。
さらに大学院まで進学すると国際学会での発表を求められるケースもあります。その場合は英語での発表になるので、スピーキング能力が必要です。
実際には研究発表は原稿を作り、それを覚えて発表するので完璧なスピーキング能力が必要とされるわけではありませんが、質疑応答などで相手の質問に答えるための最低限の能力は必要になるでしょう。
就活ではTOEICのスコアが必要になる
工学部の就活においても英語力は当然評価の対象です。企業の人事は普通TOEICの点数で受験者の英語力を測ります。
私の大学では就活時に提出するTOEICスコアの目安として、600点が最低ラインだとされています。
それ以下の点数なら履歴書に書かない方が良いとまで言われました。実際に企業がどのように評価するかは分かりませんが、ある程度の英語力は必須といえそうです。
工学部の主な就職先であるメーカーは海外展開している場合が多く、海外への出向を意識して今後も英語力は大きな評価ポイントであり続けるはずなので、就活が始まる前までには履歴書に書ける点数のTOEICスコアを取っておきたいですね。
ちなみに私は大学4年のときに初めて受けたTOEICは500点ちょいでした。受験勉強以来ろくに勉強してなかったので全くできませんでした。(笑)
これから600点を目標にぼちぼち勉強していきたいと思います。
就職後の昇進にTOEICスコアが求められる
企業によっては昇進の要件にTOEICスコアを求めるところもあります。就職後も英語の勉強からは逃れられないわけです。海外に事業を展開しているメーカーほど、高いスコアを求める傾向にあるようです。
業種によっても求められるスコアは違うので一概に何点以上とは言えませんが、キャリア形成において避けて通れない道なのは間違いありません。
昇進は年収アップとも直結しているので、昇進により生涯賃金が向上することを考えればTOEICの勉強は割に合う時間の投資だといえます。
まとめ
工学部においても英語の勉強は必須であり、就職・昇進ではTOEICのスコアが重要になるというお話でした。
TOEICのスコアは、それに特化した勉強をすることで短期間で点数を伸ばすことができるので、時間があるときに高得点を狙って集中的に勉強すると良いかもしれません。
工学部に進学してくる学生は英語があまり得意でない人が多いので、英語が得意な人はそれだけで大きなアドバンテージを得られます。ただし英語力が活きるのはあくまでも専門分野の知識があってのことなので、就活だけを見据えてTOEICスコアだけに執心して専門科目の勉強がおろそかにならないよう注意が必要です。