工学部の宿命?技術職が田舎勤務になる理由と解決策

工学部の宿命?技術職が田舎勤務になる理由と解決策

今回は工学部生の就職後についての話です。

工学部が受験生に敬遠される理由は数多くありますが、その中のひとつが技術職の待遇についてです。待遇といっても給料が低いとか出世に不利だとかそういうことではありません。ここでは勤務地についての話です。

工学系の大学生は就職後、勤務地が田舎になる可能性が高いのです。

なぜこのようなことになるのでしょうか?大企業へ就職するために散々レポートや研究に追い詰められて花のない学生生活を送ったというのに、就職後は娯楽のない田舎で働けとはいったいどういう了見なのでしょうか。

残念ながら私たちが田舎で残りの人生を過ごす理由は嫌がらせでもなんでもなく、企業の合理的な選択によるものです。

Advertisement

技術職が田舎勤務になる理由

工学部生の多くは卒業後メーカーへと就職します。メーカーは本社や営業所は都内にあっても、研究所や工場は地方にある場合が多いです。そして技術職が勤務するのは基本的に研究所や工場なので、必然的に勤務地は地方になるというわけです。

じゃあ工場を都会に作れよ!と言いたくなりますが、工場は広大な土地を必要とする上、景観への影響等もあるため都市部に作られることはまれです。

その他にも地方での雇用を創出する目的もあるので、大手メーカーの工場の立地が地方に偏っていることはあきらめて受け入れるしかありません。

 

地方勤務を避ける方法

都市部に事業所があるメーカーを選ぶ

勤務地を都市部にするためには、まず就職する会社の事業所が都市部になくてはいけません。そしてなおかつ、都市部の工場・研究所が自分の専攻が活かせるような部門である必要があります。

就活の時点で自分の専攻を考慮して、条件に合う企業をピックアップしておきましょう。

しかしながら普通の就活では就職後の勤務地まで完全に決定することは難しいと思います。当然希望を伝える機会はあるでしょうが、実際に入社するまで勤務地は分からないのが普通だと思います。

よって勤務地の希望を考慮してもらえるような、ジョブマッチング制度を採用している企業を優先的に受けるのがよいでしょう。

デメリットとしては、大抵の人は都会で生活したいと考えているので競争率が高めになります。そのため、都会での勤務にこだわると就職できる企業のランクが少し下がる可能性もあります。

 

IT系など勤務地が都内のみの業種を選ぶ

IT系は普通工場などは必要としないため、勤務地は基本的に都市部のみです。よってIT系の企業であれば就職後も都市部での勤務になるでしょう。

デメリットとしては、日々進歩するIT技術に後れを取らないために勉強が欠かせないことでしょうか。これがデメリットに感じないという人はIT系の業種に向いています。

またIT系は納期が存在することやPCさえあれば残業がいくらでもできるとういう仕事の特徴から、労働時間が極端に長いブラック企業が存在する割合も他業種に比べて多いという話はよく聞きます。

IT系企業への就職を考えているのならばブラック企業の見極めはしっかり行いたいところです。

 

 

文系就職する

工学部を卒業する人でこの選択をする人はあまりいませんが、理系の学部を卒業しても文系と同じ区分で就職することはできます。文系総合職として企業に就職して、本社勤務など都内で働くことができる可能性は技術職に比べてずっと高いものになるでしょう。

ただしこの方法のデメリットとして、工学系の知識や技術があまり役に立たない領域での仕事となるため、工学部を出たアドバンテージはほぼ失われてしまうということが言えます。

また文系就職とは違うかもしれませんが、コンサル業界では理系大学院卒の人材が多いという話も聞きます。コンサルティング会社も本社は都内にあることが多いので、拠点を都内に構えることができるでしょう。

 

まとめ

以上が工学部卒の人が地方勤務を避けるための選択肢でした。工学部の利点のひとつには、多様な製造業で活躍できるという点があると思うのですが、都内勤務にこだわると選択肢が一気に狭まる印象がありますね。

研究室で就活をしている先輩の話を聞いてみたところ、やはり都内勤務にこだわっている人は多いです。出身が都内の人が特に勤務地にこだわっている傾向があるようです。

しかし都内で働くことにはメリットだけでなく、家賃の高さや満員電車のストレスなどデメリットもあると思うので、これらを天秤にかけて自分に最も適した就職先を見つけたいところです。

管理人的には田舎の方がいいと思うんですけどね。週末に釣りとバーベキューができるような土地に住みたいです。

大学・大学院カテゴリの最新記事