筋肉をつけるには一度太る必要がある、というウワサは本当か?

筋肉をつけるには一度太る必要がある、というウワサは本当か?

筋トレ界隈では日々新しい理論が提唱されていて、少し前まで常識と考えられていたことが覆ったりします。このような理由から、筋トレについての理論や情報は新しいものから古いもの、そしてトンチンカンな内容のものまで世の中には氾濫しています。

そこで今日は筋トレ界隈で時々耳にする「筋肉を付けるには一度太る必要がある」というウワサの真偽について語っていきたいと思います。

Advertisement

ウワサの正体

まず結論から言ってこの噂は誤りです。当たり前のことですが筋肉は主にタンパク質で構成されており、脂肪が直接筋肉に変わることはありません。

それではなぜこのウワサはまことしやかに囁かれているのでしょうか。おそらくですがこれはボディビルダーなどの筋肉のエキスパート達が実際に行っている、筋肉量を増やす効率のいい筋肉増量方法がもとになって生まれたウワサだと考えられます。

効率よく筋肉を増やす方法とは、トレーニングをしながら筋肉を増やす時期と脂肪を削る時期を分けるというものです。このトレーニングについては別の記事で解説しているので気になる方は読んでみて下さい。

効率よく筋肉を付けるためになぜ太る必要があるのか|増量期と減量期

さて本題です。なぜここから「筋肉を付けるには一度太る必要がある」というウワサが生まれたのかというと、この増量期と減量期を繰り返して筋肉量を増やしていく手法、外見上は太っている人が急にマッチョになったように見えるんですよね。

確かにこの手法で増量を行った後は脂肪がついて筋肉の凹凸があまり目立たないので、単に太っている人と思われても仕方ないかもしれませんが、脂肪の内側には成長した筋肉がミッシリ詰まっています。

筋トレを本格的にやっている人たちはこの状態から1,2ヶ月で一気に体脂肪を落としていくため、太っている人が急にマッチョになったようにみえるというわけです。

このあたりの現象を筋トレに詳しくない人がみて、「いったん太ってから筋トレをすると効率よく筋肉を付けることができる」と勘違いしてしまった結果がこのウワサの出どころだろうと考えられます。

 

このウワサの何が問題なのか?

なぜ今回このウワサについて記事でわざわざ取り上げて否定したのかというと、このウワサを信じた人が不健康な食事によって健康を損なうのを防ぐためです。

「筋肉を効率よく付けるには一度太る必要がある」というウワサを信じて行動した場合、痩せ型の人はトレーニングを始める前に高カロリーな食事で体脂肪をつけて体重を増やすことになるでしょう。しかしこの行為には何の意味もなく、むしろ肥満によるインスリン感受性の低下によって筋肉を付ける効率を下げる可能性まであります。

実際に僕の友人にもこのウワサを信じて無理に体重を増やした結果、体調を崩してしまい、自分に筋トレは向いていないと感じて肉体改造を諦めてしまった人がいます。友人にはそのウワサが間違っていることなどを説明しましたが、疲れてしまったのでもう筋トレは諦めると言われてしまいました。

誤ったウワサに振り回されて筋トレや肉体改造を諦めてしまうのは非常にもったいないことです。ダイエットや筋トレに関してはこのように真実かどうか怪しいウワサが多く存在するので、皆さんも情報の吟味はしっかりと行って下さい。

まとめ

今回は筋トレに関するウワサのひとつである「筋肉を付けるためには一度太る必要がある」という誤解を解くために記事にしてみました。納得いただけたでしょうか。

痩せている人でも食事管理と筋トレをしっかりすれば成果は必ず出ます。痩せている人というのは食が細い場合が多いので、十分量のカロリーとタンパク質を摂取できるように工夫するのが肉体改造の第一歩です。具体的には間食を増やしたり、プロテインを飲むのがオススメです。

ウワサに踊らされて筋トレする前に太ってしまうと、ダイエットの手間が増えるし効率も悪くなるので気をつけましょう。

今回はこれで以上です。それではまた。

筋トレカテゴリの最新記事