プロテインを使った1食置き換えダイエットが有効な理由

プロテインを使った1食置き換えダイエットが有効な理由

以前はプロテインはトレーニングをしている男性が飲むものだという認識が強かったものですが、最近では女性やダイエットをしている人にもプロテインは良いという認識が広まってきました。

そのプロテインを使ったダイエット法のひとつとして、1食置き換えダイエットというものがあります。これは名前の通り普段の食事から1食分をプロテインに置き換えることで栄養バランスや摂取カロリーを調整して体重を減らすというものです。

このプロテイン置き換えダイエットですが、実はボディメイクの観点からもかなり有効だといえるダイエット法であり、試してみる価値は十分にあります。有効だと言える大きな理由として総摂取カロリーを減らせることと、タンパク質摂取量を増やすことができるという2点が挙げられます。この2点はダイエットにおいて常に意識すべき重要なポイントであり、プロテイン置き換えダイエットでは難しいことを考えなくてもこの2つのポイントを抑えることができるのです。

今回はプロテインによる置き換えダイエットが有効であるといえる理由について詳しく解説していこうと思います。

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ダイエットの基本

まずボディメイクにおけるダイエットの基本理念について確認しておきます。ダイエットの基本的な考え方は、筋肉量をできるだけ減らさずに体脂肪を減らすことです。この前提を理解せずに行うダイエットは、一時的に体重が減ったとしてもリバウンドの可能性が高くなってしまいます。

まず体重を減らすためには総摂取カロリーを減らして、体内で 摂取カロリー<消費カロリー となる状況を作り出さなくてはなりません。これは多くの人が理解していることでしょう。しかし単純に摂取カロリーを減らせばよいわけではない、というのが難しいところなのです。

日本人の基本的な食生活において食事量を減らして摂取カロリーを減らすと、大抵の場合タンパク質摂取量が大きく減少することになります。実はこれがダイエット失敗の大きな原因なのです。それではタンパク質摂取量の減少がなぜダイエットの失敗に繋がるのかについて説明していきます。

食事抜きダイエットが失敗する理由

筋肉というものは カロリー不足+タンパク質不足という環境に置かれると驚くほどの早さで分解されていきます。というのも筋肉というのは存在しているだけでカロリーを消費する存在なので、私たちの体は栄養不足に対応するために筋肉を急いで分解し始めます。そうして筋肉を分解してエネルギーとタンパク質を生み出し、不足分を補おうとするわけです。

一方で脂肪は筋肉と違って蓄えていてもカロリーを消費しないので、私たちの体は脂肪を燃焼させることは後回しにします。こうなるとダイエットの目的である「筋肉量をできるだけ減らさずに体脂肪を減らすこと」とは正反対の状態が生まれることになります。つまり「筋肉量は減少して体脂肪は残る」ということです。

脂肪は筋肉と比較して同じ重さでも体積が大きいので、外見上そこまで細くはなりませんし、筋肉が落ちているのでメリハリのないボディラインになってしまいます。これはボディメイクの観点からは最悪の結果だといえるでしょう。

そして単に食事量を減らすダイエットというのは、まさにこの カロリー不足+タンパク質不足 という状況を作り出しているのです。これが食事を減らすだけのダイエットが失敗する最大の理由です。

体脂肪を燃焼させるには

それでは今度はダイエットで体脂肪を燃焼させるための方法についてです。

ダイエットで体脂肪を減少させるためには、体が体脂肪を分解するしかない状況を作り出す必要があります。そのためには先ほど説明したカロリー不足+タンパク質不足の状態から、タンパク質不足を解消してあげる必要があります。

タンパク質を十分に摂取していると、人間の体は筋肉を分解してタンパク質を補う必要がなくなります。このような環境であれば体はエネルギーを生み出すために、体脂肪を燃焼してくれるようになります。これがダイエットにおいてタンパク質が重要とされる理由です。

長くなりましたが、ダイエットにおける食事ではタンパク質を十分に摂り、炭水化物と脂質の摂取量を抑えることでカロリーをコントロールすることが重要になるということです。

 

プロテイン置き換えダイエット法

最初の方で述べたこと繰り返しになりますが、プロテイン置き換えダイエットが有効な理由はタンパク質の補給と総摂取カロリーの減少という、減量において必要な要素2つを比較的簡単に満たすことができるからです。この2つがダイエットにおいて最重要とされる理由がここまでの説明で理解して頂けたかなと思います。

何も考えずに1食をプロテインに置き換えるだけでもおそらくダイエットはできると思うのですが、今回はそのダイエット効果を最大限にするための方法について説明していきます。

プロテインは何杯飲めばよいか

プロテインは言うまでもなくタンパク質を補給するサプリメントなので、ダイエットにおいて重要なタンパク質を効率的に摂取することができます。1日に必要なタンパク質は 体重×1[g] 程度、つまり体重60kgならば1日60gのタンパク質を摂るのが望ましいとされています。しかしダイエット中となると、カロリー不足により筋肉は平常時よりもかなり分解されやすくなっているので、普段よりも多めにタンパク質を摂る必要があります。目安としてダイエット中は体重×1.5[g] ほど摂るのが良いでしょう。

使用するプロテインは腹持ちが良く、ダイエットに特に向いているとされるソイプロテインが良いでしょう。プロテインにはだいたい1杯(30g)あたり24g程度のタンパク質が含まれています。普段の食事でタンパク質を十分摂れていると感じる人は置き換えで1杯、食事から摂るタンパク質が足りていないと感じている人は寝る前にさらに+1杯飲んで1日計2杯ほど飲むと良いでしょう。

また置き換える食事は朝、昼、夕のどれでも構いません。自分が一番体調に影響しないと感じる食事を置き換えてください。ただし1日2杯、つまり寝る前にもプロテインを飲む場合は、できれば夕飯以外の食事と置き換えた方が良いかもしれません。

摂取カロリーの減少は段階的に

置き換えダイエットでは食事を1食分プロテインに置き換えるわけですから、普段その1食で摂っていたカロリーを減らすことができます。プロテイン1杯(30g)のカロリーはおよそ120kcal程度なので、普段1食で700kcal摂っていたとすると、これだけで普段の食事よりも580kcalも減らせることになります。

とはいえ摂取カロリーを減らせば減らすほど良いかというと、それは違います。ダイエットで摂取カロリーを減らす際には一度に減らしすぎないよう注意しなければいけません。一度にカロリーを減らしすぎるとエネルギー不足で頭が働かなくなるなど日常生活に支障をきたす場合があります。大切なのは段階的に摂取カロリーを減らしていくことです。

摂取カロリーを減らすと最初のうちは順調に体重が落ちていきますが、しばらくすると体がカロリー不足状態に適応して代謝を下げるなどしてエネルギー消費を節約するようになり、体重が減らなくなる停滞期が訪れます。最初で摂取カロリーを減らしすぎていると、この停滞期に入ったときにそれ以上カロリーを減らすことができずダイエットが行き詰ってしまいます。

最初は300kcalだけ減らして体重を少しづつ減らしていき、停滞期に入ったらさらに200kcal減らして…というように段階的に摂取カロリーを減らしていくことで、体にかかる負担を減らすことができる上、最終的にはより多くの体脂肪を減らすことができます。

例えば普段夕飯をガッツリ食べている人は、最初に夕飯をプロテインに置き換えたりすると摂取カロリーが一度に減り過ぎる可能性があるので、まずは朝食または昼食をプロテインに置き換えるのが良いでしょう。

 

まとめ

置き換えダイエットのいいところは面倒くさい理屈抜きで適当にやっても効果が得られることなのに、長々と理屈をこねてしまいましたね。どうもすみません。

プロテイン置き換えダイエットの基本的なルールをまとめると

  • 普段の食事のうち1食をプロテインに置き換える
  • タンパク質が足りていない場合は寝る前に追加でもう1杯飲む
  • 一度に大きく摂取カロリーを減らさない
  • 停滞期がきたら段階的に摂取カロリーを減らす

ということです。このあたりを意識してダイエットに臨んでみてください。そしてもし可能であれば、筋肉量を維持するために軽くでもいいので筋トレをすると、より良い結果が得られると思います。

あと最後に注意なのですが、僕が調べたところ置き換えダイエットでサラダやスムージーを勧めている本やサイトがいくつかありました。ダイエットにおける最も重要な栄養素であるタンパク質をプロテインで補えることがこのダイエット法の肝になっています。ですので、間違ってもサラダやスムージーのような食品で置き換えダイエットはしないでください。タンパク質がかなり不足することになってしまいます。

今回はこれで以上です。それではまた。

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